2018年3月10日土曜日

啓蟄(二十四節気)桃始笑(七十二候)3月11日~15日 ”桃”は咲かずも”梅”盛りで「篠笛講習会」「ミノ作り」

 七十二候は、「桃始笑(ももはじめてわらう)」です。桃の花が咲き始める頃ということでしょうが、「むら」の桃はまだ堅い蕾ですので、今が盛りの梅の花です。「水車小屋」の”一重の紅梅”もかなり咲いています(写真:上左)。「風土記の丘 水生植物園」の”八重の紅梅”は散り始めています(写真:上右)。「武家屋敷」近くの梅林の”額が赤い花です。遠くから見ると、梅林の中でこの木の花だけが”うっすらピンク色”に見えます(写真:中左)。「上総の農家」の梅は今が盛りでしょうか(写真:中右・下左)。「風土記の丘 水生植物園」の”枝と額が緑の花”です(写真:下中)。「下総の農家」の梅の花です(写真:下右)。梅の花といっても、赤、白、大、小、そして”赤っぽい”の、”青っぽい”のといろいろです。
 「旧平野家住宅」の庭先の梅です(写真:上左)。「武家屋敷」の梅です(写真:上中)。「旧御子神家住宅」の”額が青い梅”です(写真:上右)。「風土記の丘 水生植物園」の”赤と白の梅”です。少し散り始めていますが、赤と白のコントラストが鮮やかです(写真:中)。「上総の農家」の梅林の全体です。全体を撮ると、どうしても木の幹や枝、周囲の木々が濃い色となるため、花の白さが際立ちませんが、現地で見るとほぼ満開の”梅”の白い花をもっと感じられます。右端の木が”桃”の木ですがまだ花の気配はありません(写真:下)。
 「商家の町並み」「細工の店」の体験「篠笛講習会」が、「総屋」の2階で行われました。昨年10月には「篠笛作り」の体験が行われていますが、今回は、実際に”篠笛”を吹く講習会です。指導者は、篠笛作りの指導もしていただいた”佐原囃子下座連”のメンバーでもある「赤坂明」さんと「円城寺了滋」さんです。初心者コースは、「赤坂」さんに丁寧に笛の吹き方から音の出し方などを指導していただきました(写真:上)。上級者コースは、篠笛で”佐原囃子”の練習ですが、「円城寺」さんが持参した”太鼓”や”鼓”も使用しながら演奏の指導をしていただきました(写真:下)。モノづくり体験ではありませんので、参加費無料の講習会です。来年は、あなたもいかがですか。
 「上総の農家」の「炭焼き」の体験で行われる「炭俵作り」です。今回は、霞始靆(七十二候)で紹介したミニチュアではなく、本物です。”ススキ”で”俵”を編み、口の空いた天地は”ハギ”の枝で炭が落ちないようにします。”俵”の中には「むらの炭窯」で焼いた4㎏の炭を詰めました。体験者の中には館山市、所沢市から参加の方もいらっしゃいました。体験者のお一人は、インテリアとして飾るのだそうです。
 「下総の農家」「ミノ作り」の実演です。指導者は、地元の「高津登志子」さんです。”ミノ(蓑)”には、”雨ミノ”と”日ミノ”があります。また、被う体の部位により背を被う”背ミノ”、肩から背を被う”肩ミノ”、肩から背及び胴を被う”胴ミノ”、肩から全身を被う”丸ミノ”、腰を被う”腰ミノ”、それに頭と背を被う”ミノ帽子”があります。「下総地方」では、”背ミノ・肩ミノ・胴ミノ”は”雨ミノ”として雨降りの時の農作業で使われ、”肩ミノ”は”日ミノ”として主に夏季に使われます。”ミノ”の本体は”チガヤ”を使いますが、まず”クゴ”の細葉を撚って細い縄にしてから網状に編んで、”チガヤ”の乾燥させた葉をつけるための目の粗いネットを作ります。その後に”チガヤ”をつけて、肩から羽織る”雨ミノ”を作ります(写真:上右、中右)。内側の腕を通す部分を作るのが難しいとか(写真:中右)。「下総の農家」で作っているのは肩から全身を被う”胴ミノ”で、背の内側の”クゴのネット”は風通しをよくして蒸れも防いでくれます。完成した”ミノ”は実用品というよりは、もはや芸術品です(写真:下左=外、下右=内)。使う人がいなくなれば、作る人もいなくなりそうな”ミノ(蓑)”ですが、この技術は残したいです。
 「房総のむら」の「農家」で作られた”わらじ”などです。踵まで縄で囲って足首で結ぶ”わらじ”(写真:下右)、鼻緒だけの”わらぞうり”(写真:上左)、踵の部分がない”足半(あしなか)”(写真:下左)、わらぞうりを竹の皮で作った”竹皮のぞうり”(写真:上右)です。足首まですっぽり包み込み足首で絞める”わらじ”は昔の旅には必需品。戦支度で鎧甲冑を着たら”わらじ”で足元を固めます。”上野の西郷さん”は”足半”を履いています。「房総のむら」では体験だけでなく、「売店」や「農家」で販売(数に限りがあります)もしておりますので、履いてみてはいかがですか。履き心地がいい現代の”ぞうり”にはないゴワゴワ感が何とも言えない感触です。健康にも良いそうですが、床がフローリングのご家庭では室内履きに使用している方もいるようです。
 「商家の町並み」「鍛冶屋」の体験です。体験のお子さんは「鉄の小物作り」で”ペーパーナイフ”を作りましたが、時間があったので”和釘”(写真:右)作りに挑戦です。現在一般的に使われている釘は”洋釘”と呼ばれ、断面が丸い針金を切って作られますが、”和釘”はもともとは日本刀と同じく鍛造で作られ軸が四角形に角張っています。”洋釘”よりも錆びにくく、表面が凸凹して膨らんでいるので木材との密着もよいそうです。「鍛冶屋」では、鉄を熱し体験者に”熱いうちに叩いて”いただいて、先端を尖らせ断面が四角形の軸を作り、その後に軸に大きな刻みを入れ、そこで曲げて釘の頭を作ります。短い時間でできる本格的な「鍛冶屋」の体験です。完成した”和釘”は、”フック”などとしても利用できます。
 「商家の町並み」「瀬戸物の店」の「絵付け」の体験です。家族全員で、”素焼き”された器にに絵を描いていました。お子さんたちもかなり描き込んでいます。お父さんは誰かの顔ですかね。完成までには時間がかかりますが、焼き上りが楽しみな体験です。

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