2018年2月3日土曜日

立春(二十四節気)東風解凍(七十二候)2月4日~8日 暦は春で「むらの節分」ですが、またまた雪 茅屋根葺替え

  「立春」です。暦の上では「春」です。この前の「大寒」が”大当たり”で、「春」とは暦の上のことだけのようです。七十二候は「東風解凍(こちこおりをとく)ですが、吹く風は”東風”ではなく寒い”北風”の日が続いています。昼間でも、水田には氷が張っていました
 それでも、田や畑に残る雪は、日ごとに高度を増している”太陽の光”を受けて解けてきました。”麦畑”の雪は、その下の霜柱で浮いていました。こんな寒い中でも、”麦”は元気に育っています。と、「立春」で”春も近い”と思っていた矢先に、、、
 またまた”雪”です。七十二候の「東風解凍」にあわせて、上の写真を準備していましたので、現在の風景ではなくなってしまいましたが、そのままにして、急遽”雪景色”を追加します。前回の”雪景色”は、翌日の晴天の写真でしたが、今回は雪が降っている「房総のむら」です。(写真:上・中=「商家の町並み」、写真:下左=「上総の農家」、写真:下右=管理棟(「旧千葉県会議事場」)すべて再現建物)
「商家の町並み」で、「福は内、福は内、鬼は外」と鬼役のお母さんに豆を投げていました(写真:上左)。「房総のむら」も「立春」を前に”季節の変わり目”「節分」です。写真は、「商家の町並み」の”節分の飾り”です。基本は、”ヒイラギ”と”大豆の枝”、そして”大豆の枝”の先端に”鰯の頭”がさしてあります。変わっているのは、「菓子の店」です。香取市佐原の”菓子店”の節分の再現です(写真:中左)。その年の悪い方角の屋根一か所に”竹の棒”を差し出して、”目の粗い笊(ざる)”を縛り、その”笊”に”ヒイラギ”や”目刺しを刺した大豆のから”をたくさん差しています。”笊”を使う例としては、「細工の店」もそうです(写真:下左)。栄町安食(あじき)の”籠屋”の、”笊”の中に”大豆のから”と”ヒイラギの葉”を縛って入れ、玄関先に下げた事例の再現です。 
 「房総のむら 農家」の節分です。「節分」は、本来”四季”の分かれる「節日(せちにち)」の前日をさしますが、現在は特に「立春」の前日のみがそう呼ばれています。「立春」は旧暦では例年は正月前後(今年は旧暦12月18日)にあたり、「節分」の夜を「年越し」などと呼ぶ地域もあるそうです。そんなことから、「年越しそば」を食べる習慣もあります。「上総の農家(写真:上・下左)」では、大網白里市砂田の「秋葉家」の”節分の様子”を再現しています。玄関先の柱に”笊(ざる)”を下向きにして棒の先にのせ、棒と柱の交点に”目刺し””ネズンバラ(ヒイラギのこと)””ヒイラギ(トベラのこと)”グミ”、それに”大豆の枝”で作った箸を束ねたものを縛り付けます(写真:上左)。”ヒイラギ”や”グミ”を燃やした火で”大豆”を炒り、”一升桝”に入れて神棚に供えます。また、”茶釜”で大豆の福茶を作り(写真:下左手前)供えます。囲炉裏の周りには”年越しそば”と”目刺し””福茶”がのったお膳が並べられています。「下総の農家」でも、棒の先に”笊”が掛けられています。壁に、”ヒイラギ”と”鰯の頭がさされた大豆の枝”が下げられています(写真:下右)。
 「安房の農家」の”茅葺屋根の改修工事”です。ついに”棟造り”です。屋根の下方から”茅を葺いて”きましたが、屋根の”てっぺん”で”茅”を編みながら”棟”の形に造っていきます。写真は、”棟の両端”を造っているところです。屋根の裏側と西側は”差し茅”での修理になりますので、まだ”茅”は工事は行われていませんが、今回の改修で”棟が本来の厚さ”で葺きあがってきましたので、段差がはっきりわかります。現在の茅葺屋根が随分”痩せた”ことがわかります。
 「上総の農家」の「コセリバオウレン」と「ソシンロウバイ」も花がかなり咲いてきましたが、”雪帽子”をかぶりました。今回の雪は水分が多く、ふんわりとした雪帽子とはいきませんでした。

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