2017年12月15日金曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家・畑を巡り資料館へ戻りました。

●これからの季節は、春に備えての根生葉(ロゼット)や冬芽の観察が主になります。また、春に先駆けて咲く花のツボミが膨らみ始めます。
●センボンヤリとタンポポの綿毛の比較が出来ました。センボンヤリの種子は大きく綿毛も大きくがっちりとしています。一方のタンポポはその反対の姿をしています。
●オランダミミナグサ、ウラジロチチコグサ、ブタナ、オオバコ、オオイヌノフグリの根生葉(ロゼット)は、今日の気温が低いせいかまだ夜露を表面に付けていました。
●竹林の坂では、ホウオウゴケ(架空の鳥“鳳凰”の尾羽根のような葉を持つコケ)やナミガタタチゴケが生えています。
●オオカモメヅルの果実がやっと割れ、中から種子が出てきました。
●ヤマグワやヤマコウバシの冬芽がしっかりとした表情を見せていました。
●先週の観察会では、ソシンロウバイが今にも咲きそうに思いましたが、このところの寒さで、開花は少し遅れそうです。※昨年は12月10日に開花確認

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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。12月8日(金)の観察に基づいています。(風)

2017年12月11日月曜日

大雪(二十四節気)熊蟄穴(七十二候)12月12日~15日 なんじゃこりゃ?

 二十四節気「大雪」の七十二候の次候は、「熊蟄穴(くまあなにこもる)」です。熊も”冬眠”の時期、ということですね。さて、「上総の農家」の畑ですが、”なんじゃこりゃ?”「房総のむら」には熊はおりませんので、来春に植える「種芋」などの”冬眠”の様子です。「サトイモ」や「ショウガ」は、畑に穴を掘りその中に入れ、周りを「籾殻」で被い、その上に小さな”わらボッチ”をのせて寒さから守ります。「籾殻」が詰められた穴から、”空気を取り入れるための竹筒”が突き出されています。”わらボッチ”から突き出た”竹筒”が摩訶不思議。ちなみに、「サツマイモ」は深さが2mもある大きな「芋穴」に貯蔵して冬を越します。”わらボッチ”の後ろには、”霜よけ”の篠竹も立てられ、「上総の農家」も冬支度進行中です。 
 「下総の農家」の庭先の「ヤツデ」です。花が少ない季節になってきましたので、目を引きました。
 12月7日は、旧暦の10月20日にあたり「恵比須(えびす)講」でした。「上総の農家」のモデル「大網白里市」の農家では、「恵比須」「大黒天」は1月20日に働きに出かけ10月20日に帰ってくると信じられ、「恵比須講」ではお金が貯まるようお金を供えたり(一升桝)、鯛を抱え釣竿を持つ「恵比須」が元々「豊漁の神」だった名残か「サンマ」や生きた「鮒(ふな)」も供えます(奥の部屋:写真右)。囲炉裏端には、お供えしたお膳と同じものが家族の夕食として準備されています(写真左)
 「商家の町並み」「めし屋(かどや)」の「えびす講」です。「えびす神」は、生業を守り福徳を授ける神と考えられ、「七福神」の一つに数えられています。元は「漁業神」として信仰されていたものに、「商業神」としての性格が加わり、”商売繁盛”の「神」として、商家でも信仰されるようになりました。商家では、床の間などに「えびす」「大黒」の像を置き、お膳や生魚を供え、夕方は早めに店じまいをして、奉公人や親戚を集め宴を設けました。「えびす(恵比須)講」では、「恵比須」と「大黒」を一緒に祀ることが一般的です。
 こちらは、「商家の町並み」「呉服の店(上総屋)」の「えびす講」の日の呉服屋の再現です。香取市佐原の下宿・新橋本の事例の再現です。商家の中でも呉服屋の売り出しは盛大で、店先には「えびす布」と呼ばれる布を吊るし、「足袋」などの特価品を積み上げ、買い物客を集めました。 
 12月13日は「大掃除」「煤払い」の”日”です。「下総の農家」では、「煤払い」ではありませんが、年末が近づいてきて障子の張替えです。昔ながらの「師走」の風景ですね。「下総の農家」だけでも、「障子戸」がたくさんあるので大変です。特に、古い障子紙をきれいに剥がすのに一苦労です。”煤けた”障子紙が、”真っ白”になると気持ちがいいものですね。誰ですか?指を舐めて穴をあけたいと考えているのは。 
 そして、こちらも「下総の農家」ですが、「正月のお飾り」です。体験では、真夏に青刈りして乾燥させた「ヤマトニシキ」の「青わら」を使い、「ごぼうじめ」や「輪飾り」など、「正月のお飾り」を作りました。「四手(しで:注連縄(しめなわ)などに付けて垂らすギザギザ形の紙)」も付けました。今週は、「上総の農家」では”相撲のさがり”(写真上左)、「安房の農家」では”伊勢えび”(写真上右)を思わせるような「正月飾り」を作ります。人気の体験ですので、予約が一杯の場合は申し訳ありません。
 「障子」の張替えや「正月のお飾り」作りで忙しい「下総の農家」には、寒くなってきましたが、子どもさんたちが熱心に勉強に来ていました。勉強の後は、「コマ」や「ポックリ」など「昔の遊び」も体験していました。「むらのお正月」にも来てくださいね。 
 12月10日に、「酉の市」で賑わう「大鷲神社」の近くで開催された栄町「第3回少子化克服鍋まつり」に出店しました。皆さん自慢の”鍋”で参加ですが、「房総のむら」は「むらの農家」で栽培している「江戸野菜」を食材にした”鍋”です。好評で午前中には完売してしまいました。「江戸野菜」は、「房総のむら」で販売しておりますのでご賞味ださい。(生産量も少なく季節の作物ですので、収穫できないこともございます。)

2017年12月6日水曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し総屋前をとおり、おまつり広場、下総の農家・田んぼ、上総の農家・田んぼを巡って資料館へ戻りました。

●堀割のイロハモミジがむらで最初に紅葉が始まりましたが、むらの他のモミジは今が最盛期を迎えています。堀割の木よりも小さいのですが、見事に色づき、色々な場所で観察できました。
●コナラやケヤキの黄葉が各所で見られます。イロハモミジの赤と同様、むらのあちらこちらで晩秋の色彩を明るく放っています。
●この季節に貴重なジュウガツザクラの花が、おまつり広場で元気です。
●実りの秋を演出するカキ、フクレミカン、ナツミカンが実っています。ノササゲ、ヒヨドリジョウゴ、ビナンカヅラの小さな果実がきれいでした。
 その中で、ヒヨドリジョウゴはドラムの里の売店近くでかつて確認がありましたが、むらの中での確認は、今回が初めてでした。
●上総の農家の庭のソシンロウバイのツボミは、今にも咲きそうに膨らんでいました。

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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。12月1日(金)の観察に基づいています。 (風)


※自然観察会のお知らせ
  自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 12月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。
○日時: 12月10日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)
○集合場所: 総屋前
○今月のテーマ: 「ロウバイ」
○参加費: 無料(むらの入場券必要)

大雪(二十四節気)閉塞成冬(七十二候)12月7日~11日 霧深い朝



 「二十四節気」は、「小雪」から「大雪」に移り、「七十二候」は「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」です。先日の「霧」が濃い朝の「商家の町並み」です。町並みの先のほうは、ほとんど見えませんでした。 
「霧」は、すぐに晴れてしまいましたが、畑に降りそそぐ「光」を見ることができました。
 林の中でも、「光芒」が見られました。
 「上総の農家」の「果樹の手入れ(梅)」の体験です。梅の枝の剪定を指導しているのは、ボランティアでも活動していただいている「宮﨑 弘(写真右)」さんです。花芽の付き具合や全体のバランスなどを見ながら、どの枝を剪定するかを細かく教えていただきながら指導していただきました。これで、自宅の庭の剪定も大丈夫ですね。
 「商家の町並み」「薬の店」の「七味唐辛子」作りの体験です。「トウガラシ」「陳皮(ちんぴ):ミカンの皮」「サンショウ」を炭火を入れた「七輪」の上に「ほうろく」で焙じます。また、「ゴマ」「アサの種」「ケシ」も同じようにして炒り香りを引き立たせます。それらの乾燥した材料と生の「トウガラシ」を、「薬研」を使って別々に粉末にし、それらを混ぜ合わせて完成です。市販の「七味唐辛子」に比べ、香りがとてもよく、食材を引き立ててくれます。
 「商家の町並み」「細工の店」の「かご・ざる」作りの体験です。この日は、「六つ目かご」作りです。指導者は、お馴染みの「間野正勝(写真右上)」さんです。
 その「間野正勝」さんが、見本として作った「かご」です。普通は底の部分に強度を増すための「力竹」は星形に竹を挿むそうですが、千葉県の「県章」(写真左上)の形にしてくれました。
 「風土記の丘エリア」の重要文化財「旧御子神家住宅」の「燻煙」の様子です。ストーブで「薪」を燃やし、その煙で「茅葺屋根」を内側(写真上方)から燻して虫などを駆除します。このために、12月から来年3月まで「旧御子神家住宅」と隣接する千葉県指定文化財「旧平野家住宅」の内部が見学できません。貴重な文化財の保護のためです、ご理解をお願いいたします。

2017年12月1日金曜日

房総のむらの花だより

 本日は資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家から堀割広場を巡って資料館へ戻りました。

●トウカエデ、エノキなど紅葉(黄葉)する樹木はそろそろ終盤を迎えています。
●樹木や草の果実がいろいろ見られました。アオツヅラフジ、イボタノキ、キンミズヒキ、センボンヤリ、アキカラマツなどです。
●クヌギの葉に、まん丸の虫こぶが付いていました。「クヌギハマルタマフシ」です。『クヌギの葉に付いた丸い玉の虫こぶ』という意味です。命名の方法は“植物名+虫こぶの形状+フシ”の順に言葉が並びます。「フシ」とは虫こぶのことです。
●センブリは2年草です。今年芽生えた葉は今年は花が咲きません。来年に花を咲かせます。
●サカキ(本榊)に果実が出来ていました。冬芽も膨らみ始めました。冬芽の形はサーベルのような曲線をしています。
●ヒイラギの花が咲き始めました。上総と下総の農家の庭で見られます。
●これからの観察対象は、冬芽と根生葉になってきます。

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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。11月24日(金)の観察に基づいています。 (風)



※自然観察会のお知らせ 
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 12月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。
○日時: 12月10日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)
○集合場所: 総屋前
○今月のテーマ: 「ロウバイ」
○参加費: 無料(むらの入場券必要)

小雪(二十四節気)橘始黄(七十二候)12月2日~6日 紅葉前線通過中

 「小雪(二十四節気)」の七十二候の末候は、「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」です。「房総のむら」には「橘」はありませんので、同じミカン科ミカン属でそのままでは酸味が強いことも同じ「柚子(ゆず)」です。「柚子」は、かなり前から黄ばんでいますが、「下総の農家」の「冬至」の”演目”で使用するので、まだ採らないでそのままにしています。
 「下総の農家」の畑の、「キヌサヤ」「ソラマメ」です。すでに霜が降り始めていることは紹介しましたが、霜よけに”藁の屋根”が付けられました。所々に、葉が付いたままの「篠竹」も立てられています。まだ、小さな苗ですが、冬を迎える準備ができました。来春の収穫の時期まで、寒さに負けず”がんばれ”。
 「下総の農家」の「土間」の柱にぶら下がった、以前「江戸野菜」で紹介した「八房唐辛子」です。藁で結ばれているので、使うときはここから抜いて使います。唐辛子の真っ赤と淡黄色の藁の色合いもよく、インテリアにもなりそうです。 
 「商家の町並み」「小間物の店」の「メガネ紐」作りの体験です。「組紐」作りの「丸台」を使って4本の糸を組み、紐を作ります。「メガネは必需品、自分のメガネを下げる紐は自分で作る」ということで頑張っているそうです。
 同じく「小間物の店」の「組紐」体験ですが、こちらは「帯じめ」作りです。糸が巻きつけられた8個の「コマ」を順番に動かして、「帯じめ」を組み上げます。写真下は、完成品ですが、結び目の右と左で糸の組み方が違うのがわかりますか。右が「八ツ組」、左が「かごめ」と呼ばれる組み方です。「組紐」の講師「佐久間さち子」さん曰く、「帯の正面の結び目で左右の紐の組み方が違うなんて”ちょっとおしゃれ”」とか。体験者の方は、全体を「八つ組」だけで組み上げています。この「帯じめ」は、お正月の着物に締めるそうです。自分で作った「帯じめ」を、自慢してください。
 「下総の農家」の水田まわりのようすです。この付近には「もみじ」はありませんが、「クリ」や「クヌギ」などの雑木の葉が黄色に色づいています。
 「下総の農家」に向かう坂道の近くに、葉は落ちましたが、まだ実が木についている「柿」がありました。背景の黄ばんだ葉っぱを背景に、赤味がかったオレンジ色の「柿」が目を引きます。 
 「上総の農家」です。屋敷内に「もみじ」がありますが、「炭窯」周辺などには、黄ばんだ雑木林が広がっています。

 「大木戸」から入館して、ほぼ正面の雑木林です。この林手前の園路を通ると、夏には「クワガタムシ」がカラスに襲われて落ちてきたり、少し前には「どんぐり」が落ちてきました。

 「農村歌舞伎舞台」のある「おまつり広場」「茶店」の「もみじ」です。「もみじ」はほとんど真っ赤になりましたが、日差しが当たりにくい建物の後ろはまだ淡いグリーンの葉も残ります。朝日に映える「もみじ」です。「もみじ」の下で一休みして、甘い物などいかがですか。

 「房総のむら」の中では、早く色づき始めた「掘割」の「いろはもみじ」ですが、そろそろ見納めでしょうか。
 「風土記の丘エリア」の「重要文化財 旧御子神家住宅」から「風土記の丘資料館」の間の林の中の「もみじ」です。つい最近までは、日差しが当たる部分だけが少し赤い程度だった「もみじ」ですが、ここ数日で本格的に赤くなり出しました。「房総のむら」の中では「もみじ」が一番多いこのエリアでも「紅葉」も見頃となり、「紅葉前線通過中」です。  
 この林の中には、数本の背の高い「もみじ」があります。1本の木でも、日光の当たり方で色づき具合も違っています。周りの黄ばんだ葉に、真っ赤な「紅葉」がコントラストも鮮やかです。

 狭い範囲ですが、「もみじ」が集中しています。「もみじ」の葉は、”真っ赤”、まだ”オレンジ色”、”黄色”、まだまだ”淡いグリーン”、童謡「もみじ」の歌詞の” ♪ 濃いも 薄いも 数ある中に 松をいろどる 楓や蔦は、、、”といった感じで、色とりどりの「紅葉」した葉が織りなす色模様は、自然が描き出したグラデーションです。 
 日差しを受けた「もみじ」を葉の裏側から見ると、真っ赤な葉が透けています。
 日差しが当たっている「もみじ」の葉の表側です。真っ赤な絨毯のように広がる「もみじ」に木の影が映っています。少し朱色を帯びた感じです。 
 ほとんど真っ赤になった「もみじ」です。かなり濃い赤色です。
 葉が重なって、日差しが遮られた部分が、まだ赤くなりきっていません。
 下から上を見上げると、「紅葉」した「もみじ」の葉が重なっています。その隙間から、一番上の日差しが当たっている葉に焦点を合わせました。